今回は AIO のお話です。

遡ること 2 年ほど前に登場したのが、発表と同時に一斉を風靡した dotAIO 。その唯一とも言える弱点が、“細かい出力調整ができない” というただ一点に尽きるものでした。

そして時は 2021 年も暮れの時期。とある VAPE メーカーから発表された、あるデバイスが注目を集めます。それは、今や一躍時の人となった dotAIO の互換機で、且つテクニカル MOD 並みに自由に出力調節ができる MOD 。おまけに dotAIO とほぼ同額というコストパフォーマンス。これは人気が出るに違いない。

そう思った矢先…… dotAIO V2 が発表されましたとさ。実にその間約 1 週間。

とまぁそういうちょっと間の悪い感じになっちゃった AIO 機種を【VAPEWORX】さんよりご提供いただいたので、紹介します。

VEEPON TITA AIO

というわけで、今回紹介するのが VEEPON (ベイプオン) の TITA AIO (チタ) 。お値段税込で¥11,000 也。

今回の TITA AIO 、何を隠そうあの dotMod の代表作 dotAIO の互換機になります。

内容物はこんな感じ。

  • TITA AIO 本体
  • クリアロタンク
  • コイルユニット
  • 簡易マニュアル
  • WARRANTY カード
  • 充電ケーブル

内容物は至ってシンプル。

写真では缶の箱のみ写していますが、実はその上に紙箱パッケージがありました。まさかの 2 重。

外観

外観です。背面のラウンド形状のおかげで見た目よりも握りやすい印象。手にとって最初に思ったんですけど、この MOD 手触りがすごくいいんです。

外装部分はてっきりプラ製だと思っていたんですが、どうやら “POM” という熱や衝撃に強い特殊な樹脂でできているんだとか。サテンほどザラついていなければ普通のプラスチックほどヌルっともしていない、なんとも不思議な手触りです。

サイズ感的には dotAIO よりもスリム且つちょっと背が高い感じ。背面のラウンド形状と相まって、圧倒的に握りやすい。所謂エリゴノミクスデザインってやつです。

ただ、無印の dotAIO とほぼ同額と考えると、正直外観にそこまでの高級感はないです。

カラーバリエーションは “BLACK” “WHITE” “RED” の計 3 色。“RED” カラーは最近登場した新作モデルになります。

本体上部は 510 のドリップチップ。天板はしっかり金属ですが、サテン加工がなされていて反射や指紋が目立たない仕様になってます。

正面にはパフボタンが。本家本元にあたる dotAIO と違ってスクエア形状になってます。ボタンの位置も若干中央よりになったおかげで、左右どちらの手で握ってもボタンに指が届きやすいようになってます。ボタンの外周部分はいかにもな感じで光りそうなんですが、光りません。

サイドのパネルはマグネットで接着されています。

取り外すと上から POD タンク、液晶、+ / – ボタン、充電端子。パフボタン以外の機械的な部分を全部隠せるこの構造は、個人的に dotAIO V2 に求めていた部分でもあるので、素直に好印象です。

MOD 側の接点はこんな感じ。

因みにサイズパネルは全色統一。カーボンパターンのもののみになります。パネルをカスタムしたいのなら、現状だとサードパーティー品に頼るしかない感じです。

ボトム部分はこんな感じでバッテリーキャップが見えます。ここの切削制度が微妙なのはちょっと気になる点。

全体的にシンプルなのでシチュエーションを選ばないデザインになっている印象です。

スペック

続いてスペック一覧。

バッテリー18650 (別売)
サイズ43.8 mm x 24.6 mm x 92.0 mm
ドリップチップ510
モードVW のみ
対応抵抗値0.08 Ω 〜 3 Ω
VW 上下限1 W 〜 60 W
充電ポートType-C
充電出力5 + 0.5 V
本体スペック

POD

続いて POD 部分見ていきます。

これもれっきとした dotAIO の互換機なので、サイズ感は純正の POD とほぼ同じ。

パーツ点数は、タンク、チムニー、コイルユニット、コイル固定パーツ、ボトムパーツ、エアフローリングの計 6 点と結構多めになってました。

リキッドのチャージホールはここ。シリコン製の弁で蓋するいつものタイプです。吸入口はティアドロップ型。謎にちょっとおしゃれになってますが、この形のせいでノズルが太めのボトルは奥まで入らなかったりします。

コイル交換はコイル部分をタンクから引き抜いて、チムニーとエアフローリングをそれぞれ取り外します。

ボトムパーツとコイル固定用パーツがネジ式で固定されているのでここも取り外します。あとはコイルを入れ替えて上記の手順を逆順で行うだけです。正直コイル交換式のデバイスにしては手間がかかりすぎている気もしますが、そこはほら、dotAIO 用のタンクを使えば済むだけの話なんで……。

因みにこのタンク、なんと dotStick に付属しているクリアロタンク用のコイルと互換性があったりします。dotMod のクリアロ用コイルはどれも出来がいいので、このタンクを真剣に運用するのならそっち使っちゃうのもアリです。というか日本国内だとこのタンク用の純正コイルの流通が芳しくないんですよね。なので実際問題手に入りやすい dotStick 用のコイルを使うことをお勧めします。

POD のスペックはこんな感じ。

リキッド容量記載なし
コイル抵抗値0.25 Ω (メッシュ) / 0.6 Ω (レギュラー)
エアフローボトムエアフロー
POD スペック

使ってみる

使い方はこんな感じ。

  • パフボタン 5 クリック → 電源 ON / OFF
  • パフボタン 3 クリック → 画面反転
  • + / – ボタン同時押し → ボタンロック

モード変更等は一切ないので、あとはお好みに合わせて W 数を調節するだけです。

さてじゃあ早速吸ってみます。

プリセットのコイルは 0.25 Ω のものだったんですが、今回はニコ入りのリキッドしか手元になかったので 0.6 Ω のコイルを使用します。

先ずはドローチェック。MOD のエアホールがタンクの真正面にある関係か、dotAIO よりもそもそものドロー感が軽いです。エアフローリングでのコントロール性はまぁ正直そんなもんかなって感じ。一応無段階調節にはなっているんですが、全開、ほぼ閉め、全閉の 3 段階ぐらいでしか違いを感じませんでした。

味に関しては正直なところ並程度。まぁ悪くないかなって感じです。正直この MOD の最大の“ウリ”ポイントは dotAIO の互換機であるという点に限るので、需要的にも十分なスペックだと思います。

総評

と、そんなこんなで、VEEPON TITA AIO のご紹介でした。

冒頭でちょい無名気味な経緯を書いたんですが、実際に触ってみるとそんなマイナスイメージは一瞬で吹き飛びました。

見た目はチープですが、独特の魅力があるというか、ちょっとクセになるデザインです。機能性的にも dotAIO V2 程ではないとはいえ、正直普段使いするなら VW モードがあれば困りませんし。dotAIO と同様にカジュアルに使えるいいデバイスだと思いました。

ただ一応注意点なんですけど、POD が嵌るスペースが基盤の真上にある関係上、リキッド漏れからの故障が結構多発してるみたいです。VAPE を使う上で、漏れない滲まないなんて夢物語はまだ現実には程遠いというか、こればっかりは予防法がないので、こまめに掃除するしかないです。

といった感じで、V2 よりはちょっとお安い VW 機能付き dotAIO の互換機、気になった方はご一考ください。


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