今回はアトマイザー。MTL 仕様の RTA になります。
MTL の RTA ってなると、どうしても比較対象に Bishop RTA が上がってきてしまいますが、今回の RTA はそれと比べてもかなりいい線いっている RTA だと思います。
その理由も含めて見ていってもらえたらと思います。
今回も【VAPEWORX】さんより購入しました。
Table of Contents
VAPEFLY Alberich MTL RTA

という訳で今回紹介するのが、VAPEFLY (ベイプフライ) の Alberich MTL RTA (アルベリヒ MTL RTA)。お値段税込で¥4,400 也。
商品名の “Alberich” って聞いたこともない英単語だったので、調べてみたら「ニーベルンゲンの歌」というドイツ神話の登場人物で、妖精の王とかエルフの王のことなんだとか。ジークフリートとかが登場する神話ですね。
そう考えたら VAPE 製品って実は神話由来の名前使いがちだなぁ。
最近の MTL RTA 事情的には、やはり Bishop MTL RTA 一強。2,000 円以上の価格差があるとはいえ、流石にあのレベルのアトマイザーがミドル帯の価格で手に入るのがおかしいんですが、実際どこまであの最強 RTA に喰らいつけるんでしょうか。

内容物はこんな感じ。
- Alberich MTL RTA 本体
- 交換用ガラスチューブ
- チムニー延長パーツ
- エアフローパーツ (6 種類)
- T 字レンチ
- O リング / シリコンパーツ
- コットン
- ビルド済みコイル
- マニュアル
- VAPEFLY ポイント付与カード
- WARRANTY カード
スペックはこんな感じ。
サイズ | 22 mm × 53.4 mm |
リキッド容量 | 3 ml / 4 ml |
エアフロー | ボトムエアフロー |
エアフロー調節 | 6 段階 (パーツ交換式) |
リキッドチャージ | トップフィル |
ドリップチップ | 510 |
外観

外観です。
凹凸やモールドの多い複雑なデザイン。昨今シンプル目なアトマイザーが多かったんでちょっと珍しい気もします。

カラーバリエーションは “SS” “BLACK” “GUN METAL” の 3 色。

パーツ点数は、ドリップチップ、トップキャップ、チムニー、タンク、チャンバー、デッキの計 6 点構成。

トップキャップはここ。90° 回して取り外すタイプです。

リキッドチャージホールはここから。チャージホールをシリコンパーツで覆っているタイプなので、リモネン入りのリキッドには注意。溶けます。このタイプはトップキャップからのリキッド漏れには強いので、そこんところは安心できます。

トップキャップ下のローレット部分で回すと、チムニーとチャンバーで分かれます。ここを回してもデッキにアクセスできるわけではありません。MOD と接続した状態で、アトマイザーを引っこ抜くとデッキがでいてくるタイプになってました。

付属の 4 ml タイプのガラスチューブに交換する際は、チャンバーとチムニーの間に付属の延長パーツを取り付けます。このパーツ自体にもローレット加工が施されているので、取り外しもしやすい設計になってます。

タンクは一見ウルテムっぽいですが、多分これガラスです。

エアホールはチャンバー部分のここ。MTL を謳っている割にめっちゃ口径広め。しかも穴を絞れたりはできない仕様になってます。ドローの調節はここではないとはいえ、リキッド漏れがちょっと心配になるデザインです。

ではどこで調節するのかというと、ここ。アトマイザーの裏にあるポジティブピンそのものを交換することでドローを調節します。

ポジティブピンは上の画像の 6 種類。ポジティブピンも兼ねている設計なので、この手の RTA にありがちな取り外して使う、みたいなことは出来ません。
デッキ

デッキです。
Bishop 以降 MTL 系の RBA で見るようになったコットンを溝に沿って置くタイプのシングルデッキになってました。イモネジが 4 箇所配置されているのは左右どちらで巻かれたコイルでも使用出来るようにしているだけなので、スペース的にもデュアルでは組めません。

チャンバー裏はこんな感じで、意外と高さがありません。コイル位置はポストの高さ以下にしないとショートします。
ビルド

ビルドしていきます。
今回はちょっとスペースシビアっぽかったので、ちょっと内径狭めて組んでみます。

レシピは、カンタル 26 ゲージを内径 2.5 mm で 6 ラップ、0.8 Ω 付近を狙って組んでみました。イモネジのネジ穴は割と大きめで回しやすく、コイルのセッティングも簡単です。
サイズ的にいつもの 3 mm 内径のコイルでもいけそうな気もしますが、もう組んでしまったので今回は割愛。

ショートが怖いのでコイルの高さは下げられるだけ下げてます。

コットンのサイズなんですけど、この長さでも干渉したので、ここからさらに 1 mm ほど短くしています。
意外と気をつけることが多く、ビルドの難易度的にはちょっと難しい部類に入ると思います。
吸ってみる

では早速吸ってみます。
先ずはドローチェック。プリセットのポジピンはちょうど真ん中の 1.3 mm のものが入っています。この状態だと、ちょうどドンピシャで MTL 仕様といった感じ。重いんですけど、重すぎる訳でもなくって位です。最近 POD 機種ばかりになっちゃったので、個人的にはちょうどいい感じのドロー感。
最小の 0.8 mm にも変えてみたんですけど、正直そこまでの変化は見られませんでした。逆に最大の 2.5 mm までいくと、極軽い MTL 程度になります。
肝心の味に関してなんですけど、割と美味しいと思います。味薄めのリキッドを試してみたんですけど、ちゃんと味します。若干マイルドめな感じもしますが、これだけフレーバーが感じられれば、個人的には十分だと思います。
とりあえず 1 タンク分水切ってみたんですけど、過供給になることも、供給不足になることもなかったのでリキッドの供給に関してはかなり優秀です。Bishop だとコットンの量をうまく調節しないと供給不足になりがちだったので、この点は Alberich に軍配が上がります。
総評

ということで、VAPEFLY から Alberich MTL RTA のご紹介でした。
個人的には、このところレビューしてきた RTA の中でもトップクラスに使い勝手の良い RTA だと思います。
デッキの構造からして廉価版の Bishop って印象だったんですけど、あちらと比較して Alberich の優っている点は、価格とビルドの難易度とトップフィル。あとはリキッドの供給面です。対して劣っている点は味くらいです。とにかく取り回しの良さが目立つ RTA なので、普段使いがしやすいのも好印象。
味を取るか、その他の利便性を取るか。その辺は個人の趣向によるものなのでこの場で良し悪しを決めることはしませんが、 Bishop の比較対象として取り沙汰しても目劣りしない RTA でした。
と、そんなこんなで使いやすくてコスパの高い MTL アトマイザー、お探しの方はご一考ください。
VAPEWORX さんの商品ページはこちらから。
