今回は AIO 。何やらギミック満載で面白そうなものを【VAPEWORX】さんからご提供いただいたので、紹介します。

DOVPO Abyss AIO Kit

今回紹介するのは、DOVPO (ドブポ) Abyss AIO Kit (アビス AIO キット) 。お値段は税込¥14,800 。

うーん、高い。ぱっと見の金額としては正直無茶な金額設定ですが、その実価格相応の価値があるのか……。

それにしてもこのご時世に AIO をぶっ込んでくるとは。DOVPO って、Topside とかの一風変わった製品をリリースしてくるイメージがあったんですが、今回の Abyss AIO も随分個性的なキットになってます。

内容物はこんな感じ。

  • Abyss AIO 本体
  • 交換用バッテリーキャップ
  • 交換用バッテリースリーブ
  • Aspire Nautilus コイル専用接続パーツ
  • バッテリーシュリンク(2枚)
  • 充電ケーブル
  • マニュアル
  • O リング
  • クオリティチェックカード
  • バッテリーチェックカード
  • DOVPO SNS カード
  • マニュアル

AIO を謳っている割にはプリメイドコイルが付属しないんですよねー。ちょっと不親切。

スペック

スペックはこんな感じ。

バッテリー18650 or 20700 or 21700 (別売り)
サイズ縦:83 mm / 横:53 mm / 幅:25 mm
コイルNautilus コイル:PNP/GTX コイル:EUC コイル:Caliburn G コイル:Nord コイル
リキッド容量記載なし
ドリップチップ専用設計
モードVW:Bypass:TC
対応抵抗値0.08 Ω 〜 3.5 Ω
VW 上下限5 W 〜 60 W
充電端子Type-C
詳細情報

そう。何を隠そうこのキット、自社製の専用コイルが無いんです。そんでもって、他社製で評判のいい交換用コイルのほとんどを引用できるんですね。

先ずはみんな大好き Aspire Nautilus コイル。こいつに関しては VAPE やってりゃ 1 度は聞いたことあるくらいには有名なコイルです。もちろん味は言わずもがな。

続いてVOOPOO PNP/GTX コイル。これはVOOPOO の人気 POD 機種、 VINCI に使われているコイルになります。

お次は Vaporesso EUC コイル。Vaporesso 系列のクリアロ等に使われているコイルみたい。実物を見たことないので滅多なこと言えないんですが、セラミック製のものもあるみたいなので、耐久性には期待できそう。

さらに UWELL Caliburn G コイル。これも言わずとしれた POD 界の先駆者、Caliburn G の専用コイルです。このブログでも以前紹介したので、よかったら。

最後に SMOK Nord コイル。コイツはコイツで今や SMOK を代表する POD 機種の Nord シリーズに共通して使われているコイルです。

と、まぁこんな感じで昨今の人気機種で使われているプリメイドコイルを全て使える訳です。タンク容量が記載されていないのは、使うコイルのサイズによって容積が変化するからってことなんでしょうか。

これだけのコイルが使えるなら、わざわざ自社製のプリメイドコイルなんか作らないっていう DOVPO の決断にも頷けるもんです。……権利問題とか大丈夫なんだろうか。

もちろん、今時の AIO 機種なので RBA キットと 510 接続タップも販売されています。このバリエーションの豊富さは間違いなく他にないというか、唯一無二の特徴ですね。

ただ注意したいのは、このキット単体では Aspire Nautilus コイルだけしか使えません。その他のコイルを使いたい場合は、オプションの Bridge Pack を別途購入する必要があります。

外観

さて、外観です。

なんともミリタリーチックで無骨なデザイン。男心をくすぐられます。

カラー展開は、“CLASSIC” “STORM” “ONYX” “MARS” “AMETHYST” “NATO” “TIDAL” の全7色。

本体上部はカバーで覆われていてとてもスッキリとした、AIO 然とした感じ。全体的にゴツゴツしたデザインなので、このギャップが凄くいい。

ドリップチップは2パーツ構成になっていて、口に当たる上側の部分が 510 になっています。下の金属部が後述するタンク部分の固定パーツも兼ねているのでこれは交換不可です。

ただこの金属パーツ部も 510 接続に変更できるパーツが別途販売されているので、そっちに交換しちゃえばもっとスッキリした見た目になります。

続いて本体正面。上からタンクとエアフローコントロール、充電ポートが。エアフローは無段階でピンに指を引っ掛けて動かす方式になってます。
充電ポートの上のポッチは充電中のインジケーターです。3個の穴が空いていますが、内側の LED は1箇所しかないので充電中は全部光ります。こればっかりは3箇所も穴開けた意味がわからん……。

側面にはパフボタンが。

ボタン周辺にビス穴がありますが、これまたボタンの交換ができる仕様になっています。現状ではこれ以外に2種類のボタンが DOVPO より発売されています。

底面には + / – ボタンと液晶画面。この + / – ボタン、謎に窪んでいてとても押しにくいんです。まぁ頻繁に押すボタンではないものの、この押しにくさはいかがなものか。

ここからギミック関連。なんかもう盛り沢山すぎて何が何やらって感じですが、もうちょっとお付き合いください。

ドリップチップを取り外して、天板をパフボタン側に 90 度ずらすと天板が外れます。で、天板を外すとバッテリーとタンクが取り外せるようになる訳です。

タンクを取り外すと、接点とネジ穴が見えますが、このネジ穴は 510 の接続パーツの取り付け口になっています。

先ずはタンク。上下2パーツとガラスタンクの計3パーツで構成されています。各パーツの接続は O リングのみを介している形。そう聞くとちょっと不安になるかもしれませんが、実際のところタンク自体は MOD 本体と天板パーツで押し込んで固定されているので、その点はまぁ大丈夫かと。

にしても下側のパーツのシリコンがガラスにくっ付いててどうにも外れない……。これ以上やるとガラス割りそうなのでこのままにしておきます。

上側のパーツの側面にキャップがついていて、ここからリキッドチャージします。一々天板パーツを外さなくていいのは結構楽です。

バッテリーチューブは、これまた MOD 本体と O リングを介して接続されています。このチューブは 18650 バッテリー用のパーツで、これを取り外すと 20700 、21700 の2サイズのバッテリーが入るようになります。この際、付属のバッテリーカバーを横からガポッと取り付けると見た目の整合性も取れて、これはこれでかっこいいです。

一応注意点として、20700 、21700 のバッテリーを使う際は天板パーツを付属のものに変更する必要があります。内側に突起がついているのが 18650 バッテリー用で、フラットな形のものが 20700 、21700 バッテリー共用のものになってます。

使ってみる

MOD の使い方はざっとこんな感じ。

  • 電源 ON / OFF → パフボタン5クリック
  • パフボタンロック → パフボタン3クリック
  • モード変更 → パフボタンと – ボタン同時押し
  • キーロック → + / – ボタン同時押し

さて、じゃあ実際にコイル取り付けていきます。

取り出したるは Aspire Nautilus コイルと付属の接続パーツ2個。これらをこんな感じで合体させます。長いパーツがコイルの上側で、短いパーツが下側です。

で、タンクの上下のどちらかを外して、中に差し込むと完成。あとはこのままリキッド入れて染み込むまで待ったらもう吸える状態。

この MOD の癖というか、まぁ親切設計なんですけど、タンクをつけ外しすると自動でパフボタンロック状態になります。誤作動防止の観点からみるとありがたいんですけど、ちょっとめんどくさかったり。

味に関してはまぁ当たり前に美味しいです。そもそものコイルが優秀なので当然美味しいんですよね。Aspire Nautilus のレビューも以前行っているので、よかったら。

一応個体差だとは思うんですけど無茶苦茶漏れました。コイルの問題かと思って変えてみても漏れたので、連続でハズレコイルを引いてないと仮定するなら、タンクの密閉具合に問題があるのかも。O リングも問題なさそうだし、ドリチもしっかり締めて固定しているつもりなんですけど……。なんでだ。

※追記
1回思い切ってタンク全部ばらしたら漏れなくなりました。何故だ……?

総評

というわけで、DOVPO Abyss AIO Kit のご紹介でした。

豊富な互換パーツで汎用性が高く、思い思いのカスタムが楽しめる点では、今までにない新しい楽しみ方のできる面白いキットだと思います。タンスの肥やしになってしまった今はもう使っていないプリメイドコイルを再利用できるってのもユーザー側からしたら嬉しいシステム。

何よりカスタムパーツの豊富さは群を抜いていて、上で紹介したもの以外にも、ガラスチューブやバッテリースリーブなんかもカスタムできます。

ただこれなら AIO として売り出さずに、最初からクリアロ付きのテクニカル MOD として作った方が使いやすそうなのに、って考えてしまいます。

いくらプレイバリューが売りといえど、正直この値段出して本体だけだし、カスタムパーツもろもろも揃えようと思ったら¥20,000 超えてきちゃうのはいかがなものかと。せめて510接続くらいは初期付属してくれててもよかったのでは……。

とまぁそんな感じで、見所盛り沢山で何でもこなせる高級 AIO 、お探しの方はご一考あれ。


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