いつの間にやらもう10月です。季節の移り変わりを実感して、もうすっかり秋っぽくなってきたなーなんて感じます。

今回はビルド初心者にもおすすめの RTA がリリースされたのでレビューしていきたいと思います。今回も【VAPEWORX】さんからのご提供です。

INNOKIN ARES 2 MTL RTA

今回は INNOKIN (イノキン) ARES 2 MTL RTA (アレス2 MTL RTA) 。 前回の COOLFIRE Z50 に引き続き、INNOKIN さんの新作 MTL RTA になります。お値段は¥4,000 (+Tax) 。 

 

内容物はこんな感じ。

内容物
ARES 2 MTL RTA 本体
交換用タンク
交換用ドリップチップ
プリメイドコイル 2個
26G カンタルワイヤー 1 m
+ドライバー
+ / – / 六角対応ドライバー
コイルジグ 2本
交換用リキッドチャージホールパッキン
イモネジ / O リング
簡易マニュアル

付属品めちゃくちゃ多いです。コイルどころかワイヤーまで付いているとは……。今からビルド始めてみたいって人はもうこれ買えばいいんじゃないかな。ビルドに必要なもの全部入っちゃってるし。

スペックはこんな感じ。

サイズ 24 mm × 60 mm / 22 mm × 56 mm
タンク容量 4 ml (D 24) / 2 ml (D 22)
エアフロー ボトムエアフロー
リキッドチャージ トップフィル
ドリップチップ 510

はい。このアトマイザーまさかの 22 mm 径と 24 mm 径の2種類がリリースされています。これいいですよね。好きなサイズをユーザー側で選べるので、購入の際のハードルがぐんと下がっている気がします。

今回ご提供頂いたのは、D 24 ( 24 mm 径) モデルになります。

というか 24 mm 径のモデルだとリキッド容量 4 ml もあるんですね。元々リキッド燃費に優れた MTL タンクなのに、これだけリキッド入れられるなら、丸一日の外出でも予備のリキッド持たなくても安心できそうです。

外観

外観です。

デカい。デカいです。いくら直径 24 mm といえど、この大きさは中々ない気がします。全長6cm ですからね。

というかそもそもな話、MTL 系の RTA で 24 mm 径のもの自体が結構レアなところあると思うんですけど、こうして選択肢増えるのは純粋に良いことだと思います。

カラーバリエーションは “SILVER” “BLACK” の全2色。レビュー写真に使っているのは “BLACK” カラーのものになります。

パーツ点数は、上からドリップチップ、トッップキャップ兼チムニー、ガラスチューブ、デッキの計4パーツからできています。

ドリップチップは、初期付属のものが黒色のプラスチック製のもので、付属品として入っているものは金属製のものでした。

この初期付属のドリップチップは専用設計になっていて、通常の510接続のドリップチップと比べると、少し足が出っ張っています。これ、トップキャップのスライド機構のロックになっているんです。つまりこの専用ドリップチップを使っている限りは、ドリップチップを外さないとリキッドチャージができません。

というか逆にこのドリップチップ以外をつけると、トップキャップのスライドにロックをかけることができないんです。

トップキャップはチムニーと一体式になっていて、多分外せない作りになっています。

この矢印のところがスライドしてリキッドチャージできる仕組み。シリコン製の返しが付いているので、無茶しなければ漏れてこなさそう。

一応それなりに硬いので、ちょっと力を込めないと開かない様になってはいるものの、ロックしない状態で落としたりしたら絶対勝手に開いちゃう気がするので気を配ってあげる必要がありそう。というかもう付属の専用ドリップチップ使おうねって話だと思います。

エアフローは、デッキ側についているちょっとずつ大きさの変わる5個の穴と、エアフローリング側の幅広の穴と一つ穴との組み合わせになります。後述しますが、デッキ側にもエアーを調整できる機構が備わっているので、自由度はそれなりに高そうです。

エアフローリングは、各穴の位置でクリックで止まる様になっています。

デッキ

デッキです。

この ARES 2 MTL RTA はここもギミック盛りだくさん。
デッキ中央に位置するエアホールとコットンホールとの間に位置するプレートはコットンからの伝い漏れを防止するためのもの。ただでさえ漏れにくい GTA 形状のデッキな上に、伝い漏れを防止のプレートまで設置されているので、例えコットンワークがどれだけ下手でも漏れない構造になっています。

ポスト自体は結構オーソドックスな2ポストが採用されていました。ポストの横方向からネジのお尻でコイルの足を直接締め込むタイプ。この手のデッキでビルドするのって随分と久しぶりな気がします。

デッキ中央のエアホール、これ実は稼働するんです。長方形型に開いた状態が全開で、正方形な感じで極小の穴のみが通っている状態が1番締めてある状態になります。
特に何かと連動して回転する訳ではなく、直接稼働部を手動で回す方式でした。

一応ビルドしてコットン通した後でも、先の細いドライバーなどがあれば回すことができます。ちょっと回しにくそうですけどね。

ビルド

ではビルドしていきます。

今回もいつものように26G カンタル線を内径3mm で6巻のセッティングでビルドしていきます。

若干コイルの足が逃げやすいかな、とも思いましたが、デッキがそもそもデカいこともあって結構組みやすい印象でした。

コイル位置は多少下げてます。最終抵抗値はMOD読みで 0.89 Ω でした。

吸ってみる

とりあえず吸っていきます。

あれ?コットン臭しかしないぞ?使用しているコットンはこの記事でレビューしてきた全てのアトマイザーに共通して同じメーカーのものなんですが、一際コットン臭を感じます。マジかー。

というわけでちょっとセッティングを弄りまして、もっとコイル位置を下げてみます。お、旨い。ちゃんとフレーバー乗ってます。コットン臭もとくに感じなかったので、先ほどのは私のビルドが良くなかったみたいですね。コイル位置ひとつ取っても劇的に味に変化が生まれることを改めて実感しました。

ドローの感じは、1番小さい穴のみの状態でも MEMO RTA の1番デカい穴1個開けの状態よりも軽いです。これは如何ともし難い。まだ DL で吸えちゃうくらいの軽さです。

なのでデッキ下のエアフローコントロールをマックスまで締めてみます。一応コットン通した状態でも、ドライバー等さえ手元にあればギリギリいじれました。

お、この状態だと結構重くなりますね。ただ、こうすると今度は外側というかエアフローリング側での調節がほとんど効かなくなります。 

いや、これよく考えなくても当たり前のことなんですよね。エアーの通り道上に絞り箇所が幾つあろうと、ドロー感は結局1番狭いところにかかる抵抗に準じます。リング側でいくら口径を変えたところで、デッキ下の出口が絞ってある状態ではあまり意味がないんです。

総評

と言うわけで、INNOKIN ARES 2 MTL RTA のご紹介でした。

まとめると、デカくて漏れない重め DL 〜 MTL の大容量 RTA ってところでしょうか。この性能だけでもかなりお勧めできるのですが、何より重要だと思ったのが付属品です。

プリメイドコイルだけでなく、ジグやワイヤーまで同梱されていることからも分かる通り、このアトマイザーは初心者応援キットです。RTA やビルドそのものに興味があるけどやったことない人にとっては、わざわざビルドツール買わなくても、このアトマイザー買うだけで完結できちゃいますからね。

このアトマイザーのサイズ感。存在感がすごいんです。前回レビューしたCOOLFIRE Z50 MOD みたいな小型の内蔵バッテリーの機種だと持ちにくくもあります。最近何かと需要のあるステルス MOD だといい感じに収まりそうです。

とはいえ、味に関しては問題ないですし、ドローの調整域もそこそこ広い。更に運用の楽さはズバ抜けてます。ことRTAにおいて、漏れないということは、普段使いする上での最重要要素の1つです。

VAPEに移行してこれからビルドしていきたいなと思っている方、是非ともご一考あれ。

INNOKIN ARES 2 MTL RTA